■ 作品のコンセプト

「みやこうつし – EYEcon –」
これは、かつて都があった場所の現在の姿を実際に人の目に映して撮影したものです。藤原京・平城京・紫香楽宮・難波京・恭仁京の5つの都です。恭仁京跡に立った時、1300年前の遷都に伴い平城京からここに移り住んだ誰かについて想像したことから、この作品は始まりました。私たちが昔住んでいた家を懐かしく思うように、あるいは新天地への期待と不安を抱くように、その人も様々なことに思いを巡らせたに違いありません。これらの目はここからかつての都を見つめています。 そこに都があったという事実は、ある場所では観光資源となり、ある場所ではほとんど忘れ去られています。そして忘れ去られた土地には、全く別のイメージがアイコンとなるべく上書きされていくのです。

■ この場所に展示しての感想

今回は登大路地区のメインストリートに点在する形で作品を設置させていただきました。地域のみなさんが毎日利用される道で、作業中もたくさん声をかけてくださいました。1300年前もきっと多くの人々が行きかい、様々なことをおしゃべりしていたのではないでしょうか。現代の都人を眺めながら、実際に都を建設した当時の人々と、現場で作品を作る自分を重ね合わせました。

■ 特別配信の視聴者に向けたメッセージ

見えないものを見せることは写真の持つ力のひとつだと思います。恭仁京跡へ足を運ぶたびに、はるか昔にこの地に生きた人々や見えない都に思いを馳せました。この地でひと時の都を立ち上げ、インターネットを通じて多くの皆さんと共有できたなら、作り手としてこんなに嬉しいことはありません。


出展作家プロフィール

◆ 成田 直子 Naoko Narita ◆

1975 大阪生まれ、大阪を拠点に活動。

喪失や記憶をテーマに写真を用いた作品制作を行っている。
近年は、元・製茶工場や史跡でインスタレーションによる展示を行うなど、場所が持つ記憶を作品に織り込むことに取り組んでいる。

【奈良 2019】
「みやこうつし-EYEcon-」学園前アートフェスタ2019

【京都 2019】
「みやこうつし-EYEcon-」KG+2019

【京都  2018】
「クニを見る、恭仁から見る」木津川アート2018

【大阪 2017】
「誰そ彼、あるいは彼は誰」DOJIMA RIVER AWARDS 2017 -NUDE-

【京都 2016】
「光をすくう、時をうつす」木津川アート2016

【大阪 受賞歴 2017】
「DOJIMA RIVER AWARDS 2017 -NUDE-」入選