■ 作品のコンセプト

天空の中心、万物の根源を意味する「大極殿」
千年の時を超えて、森羅万象、宇宙のあらゆる事物からのメッセージを受け止める。光と影、動と静、柔と剛、外と内、発信と受信…相反するものも、一方では互いに調和しながら、ひとつの世界をつくっている。そんな様々なものを内包するかたちを、竹の曲線美で表現。
しなやかな強さ、回復力を備えた竹の特性を素材に用いることで、withコロナ時代を生き抜くひとつの手がかりとして、こちらからもメッセージを送り続けたい。

■ この場所に展示しての感想

恭仁京大極殿があったこの地は、山と川に囲まれて明るく開けた場所。
光と風を感じながら、時には冬の厳しさを身体で受け止めながら、二週間に渡って制作し、展示する機会をいただきました。
材料の竹を提供してくださった地元の方々、制作をサポートしてくださった皆さまに、心から感謝申し上げます。
聖武天皇が感じていたエネルギーを、作品に転化しながら現場で試行錯誤しつつできあがった今回の造形。
まさに、古人との対話によって生まれた作品と言えるかも知れません。

■ 特別配信の視聴者に向けたメッセージ

恭仁京の臨場感を感じながら現地で作品をご覧頂くことは叶いませんが、コロナ禍においても動画配信によって、作品の新たな一面を表現できるのではと期待しています。
これまで紙と墨を使った作品を主に制作してきましたが、今回は竹を使用。
ライティングによって、放射状に広がる曲線の美しさや光と影のコントラストが際立ち、竹の表現の可能性が広がりました。

今年開催予定の木津川アート2021は、ここ瓶原が再び展示会場となります。
是非お楽しみに!


出展作家プロフィール

◆ 加藤 史江 Kato Fumie ◆

1967年大阪市生まれ。奈良教育大学卒業。
木から生まれ土に還る「紙と墨」の神秘に惹かれ、その可能性を広げる作品を制作する。
いのちのつながりや人と人との結びつき、時空を越えた普遍的なものをテーマに、展示空間から受けるインスピレーションを平面、立体、インスタレーションと様々なかたちで展開する。

主な作品展として、
「ひとつの視点Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」2003・2005・2007ギャラリーマロニエ(京都)
木津川アート2010・2011・2012・2014・2018(京都)
亀山トリエンナーレ2017(三重)
「素のかたち」個展2018法然院(京都)
とおのおと~ 当尾の郷会館 Creation Project2020 ~ 木津川市当尾の郷会館(京都)
など多数。

【受賞歴】 木津川アート2018 市長賞